RCS代表高平氏に聞く!vol.1

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RCSの舞台で卒業を迎えることの意義について考えてみました。

RCSというのは2歳から8歳までが参加できるランバイクレースです。ということで9歳の誕生日を迎えるとそこでRCSから卒業となります。

9歳というと、大体が小学校3年生。ランバイクをRCSの舞台で楽しんでいたキッズ達であればもちろん自転車にも乗れますし、恐らく平均以上の身体能力を持った状態で、他のスポーツをやらせても一般的な小学生に比べれば上手く出来て、なぜ生涯スポーツをやらせないのか疑問を持つことと思います。

その中で、私は息子の「たかひらりいち」という選手を通して感じたこと、体感したことを書いていきたいと思います。

りいちは2歳の誕生日直前のクリスマスにランバイクを与えられ、3歳でこの競技を始めました。他に習い事と呼ばれるものは特にせず、6歳で小学生になりました。小学生になったのとほぼ同じ時期からランバイクレースと並行して自転車ロードレースの入口となるクリテリウムにも参加させてきました。そして7歳の誕生日からロードレースを一旦休止し、ランバイクでのレースを継続しながら二輪モータースポーツの入口となるポケットバイクの世界へ入っていきました。

ランバイクは乗り始めてから7年、レースに出始めてから6年の歳月を共に過ごしてきました。日本全国で競技人口が2万人を超えると云われるランバイクレース業界の中で、常にトップに近い位置で走ってきました。その中で過ごしてきた時期を振り返ってみると、同じランバイクレースでも競技の種類が変遷していることに気付きました。

ここから先は私の持論ですので全ての選手に当てはまるかはわかりません。

あくまで参考例とお考えください。

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2歳 ランバイクを好きになるための時期
乗り始める年齢は様々ですが、まずこの乗り物を好きになるために時間が必要です。
2歳に限らず、まずは自分の思い通りに乗りこなせることが出来るように根気よく遊ばせてあげてください。恐らくレースまで辿り着かなかった子供の多くはここで躓いてしまいます。乗っていることが楽しいと思えるかどうかは親の心がけ一つで変わります。

3-4歳 競技として取り組むための身体能力をいかに身につけるかで順位が変わる

初レースを終えて、普段から練習に取り組んでいる選手との違いを体感することがあるでしょう。そこには基礎的な身体能力差があります。普段から公園などで走り回っていたり、そういったメニューを多く取り入れている幼稚園や保育園に通っていると、初めてのレースでも割と好成績が残せます。逆にあまり普段から運動をせずに家の中で遊ばせているような子はここで最初の壁にぶつかります。
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5-6歳 フィジカルの差が無くなると重要なのはテクニックの差
レースに参加し始めてある程度の期間が経過すると、ほとんどの選手が必要なフィジカルを手に入れることが出来ます。5-6歳ではフィジカル部分では差がつかなくなってきます。そこで違いを生むのがテクニックの差です。3-4歳で手に入れたフィジカルをベースに技術を身につけることで差が生まれます。技術というとコーナーのイメージが強いですが、直線の走り方も技術です。技術力を高められた選手が前に出ることが出来ます。

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7-8歳 これまで得た体力や技術を活かすための考える力
基礎的な身体能力、レースを行う上で必要となるテクニックの2つが揃うと、それらを活かすための頭脳が必要になってきます。いわゆる考えて走る能力です。身につけた体力と技術をどのようにどこで活かすのかを考えてレースを組み立てることが必要になってきます。例えば走行ラインを10cm変えて走ることで自分のレースを有利に組み立てられたりします。考える力が身についてくる時期です。
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これがRCSで開催されている2歳から8歳までの競技へ取り組む際の感覚の違いです。
実際にその中にいると気づくことが難しかったですが、一歩離れてみると見えてくることがありました。そしてロードレースやポケバイと並行でランバイクのレースに取り組んで気付いたことでもあります。

我が家の場合はあくまで並行して取り組んでいましたが、7歳以降はポケバイでのレース活動に重点を置いていましたので、ランバイクの練習はそれまでと比較するとほとんどやらなかったと言っても良いくらいです。

そんな中で感じたのが、
「ポケバイレースを始めるのをあと1年ないし2年遅らせた方が良かったな」
ということでした。

ポケバイでは7歳から始めて急速な成長を見せてくれました。一生懸命練習してくれたおかげでメキメキ成長、最初の3ヶ月で初心者クラスを卒業し、1年でエキスパートクラスへステップアップしました。年齢ではなく、速さだけでクラス分けされるポケバイの世界で、年齢では中学生もいる中での快挙でした。必要なフィジカルの作り方、必要なテクニックの身につけ方をランバイクで学んだお陰で、その2つに関しては短期間で身につけることが出来たのです。

でもその成長は1年で止まりました。そこで伸び悩んだ原因が「考える力」です。ランバイクでも経験していない思考しながら走ることを身に付けようにもやり方がわからない。本人もどうやっていいのかわからない。思考力を持った選手の前は走れないという状況に陥りました。躓いた原因は、「考えて行動することが出来なかった」という部分です。逆に、最初に取り組んだランバイクでその部分を身に付けておければどうなったでしょうか。

複数のスポーツを経験させることはとても有意義なことです。特に技術や体力、そして考える力を得るための引き出しが増えるということです。特定のスポーツのみに絞った際に、解決する方法がそのスポーツでの経験のみにならずに済みます。

「考える力」
日本全国で2万人の競技人口がいる中で、RCSに参加して順位を争えるのはほんの一握りです。世界最高峰の舞台で、考える力を養ってみませんか?

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